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理事長挨拶

理事長挨拶

令和5年6月27日
理事長 藤木 完治

令和5年6月27日付けで、坂田東一前理事長の後を継いで、一般財団法人日本宇宙フォーラム(JSF)理事長に就任いたしました藤木完治です。ご関係の皆様には、今後様々な面でご協力をお願いすることになるかと思いますが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

JSFは、これまで宇宙開発に係る科学技術その他の科学技術の振興を図るべく、宇宙開発利用の理解増進活動、宇宙実験支援活動、宇宙デブリの観測等の事業を実施して参りました。その根底にある経営理念は、JSFは、「宇宙」と「宇宙を利用したいと考えている皆様」を結びつける架け橋となるべき、という考えであります。

21世紀に入って既に20年を経た現在、宇宙は、既に私たちの社会経済、日常生活を維持するうえで不可欠なインフラになっていることは言うまでも有りませんが、それに加えて、今回のウクライナ戦争でも如実に判るように安全保障上不可欠な領域となっていることも幅広く認識されてきました。また、私は、2019年まで務めていたアラブ首長国連邦(UAE)駐箚大使としての経験から、宇宙が外交上たいへん大きな役割を果たす分野であることも実感しています。加えて、近年では多くの民間企業が宇宙をビジネスの場と認識して、様々な新規宇宙ビジネスが生まれつつあり、失敗を繰り返しながらも着実に成長しつつあります。もちろん、宇宙は若者に科学技術に関心を向けさせる夢のある分野であり、未来の科学技術を担う若い人材の減少に悩む近年の日本にとって、たいへん重要な意味があります。

私は、JSFの使命は、こうした現在の宇宙開発利用の置かれている環境を適切に捉え、宇宙利用に関する正しい情報を提供するとともに、宇宙に関する社会や産業界の理解や関心を高め、更に宇宙利用を図ろうとする全ての皆様を支援していくこと、そしてそれにより実際に宇宙利用やその産業化が促進されること、そうしたことに全力で取り組んでいくことにあると思います。そのため、安全保障とともに宇宙空間の安定的利用に資するスペースデブリ観測、宇宙産業基盤の強化に資する波及性の高い宇宙技術に対する研究、実験支援、それら技術の社会への普及の支援、育ちつつある新興国の宇宙開発利用への支援、宇宙人材の育成、各地科学館との連携による幅広い宇宙への理解増進等にJSFの総力を挙げて努力して参りたいと考えています。

今後とも宇宙利用に取り組む全ての関係者各位の期待にお応えし、社会の発展に貢献して参りたいと存じますので、皆様の引き続きのご理解、ご支援をお願い申し上げます。
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